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【書評】その絵画は炎上する(『恋する西洋美術史』 池上英洋)

最近、アートに興味が出てきたので読んでる。アートってなんかウケるので。

 

 

「恋」や「愛」にフォーカスした西洋美術の解説本。

恋が美術の世界でいかにして描かれてきたのかを教えてくれる。新書本なので楽に読めた。女体の描き方から作家個人の恋愛観(屑エピソードともいう)までざっくりと面白いところをつまみ食いできる。

 

いっつもtwitterで炎上してるような話(同性愛とか娼婦とか)についてもかなり書かれているので、「あれ?これ大丈夫?炎上しない?」って昔のヨーロッパが心配になる。

とくにウケたのがギュスターヴ・クルーべの≪世界の起源≫という作品。女性の下腹部がデカデカと描かれている作品である。ココには載せられないし、本にも載ってないのでぜひ自分で調べてほしい。当時の倫理観に合わせてもかなり炎上したらしい。

 

ただし、西洋美術を見るうえで、必然的に聖書やギリシャ神話に関する知識が必要になる。女性の裸体を描くには「いやこれビーナスだから!全然エッチじゃないから!!」という建前が必要な時代もあったらしい。そのためビーナスやほかの神を表すモチーフが描かれており、その辺のエピソードを知っているとより楽しめると思う。

自分は全然知らなかったので要勉強だ。

 

 

あと【書評】って書くと偉そうに見える。なんかほかにいい表現ないですか?